動画で見る人権弾圧の実態①
髪を丸坊主に剃られ、目隠しをされ、後ろ手に手錠をかけられ、警官に囲まれて列車を待つウイグル人の群れ。そのおぞましさはナチスの強制収容所を連想させます。インターネットで広く出回っている動画で、ドローンで撮影したものと言われています。
場所はコルラ市のコルラ西駅(庫爾勒西站、库尔勒西站 )であることが衛星写真によって確認されています。
動画で見る人権弾圧の実態②
頭から黒い袋をかぶせられ警官にはさまれて歩くウイグル人の行列。自由を奪われ、視界を奪われ、人間としての尊厳までも奪われて……。このおぞましい人権弾圧を、私たちは黙って見過ごすのでしょうか? 同時代人として、止めさせる責務が、私たちにあるのではないでしょうか?
強制収容所
ウイグルでは100万人から400万人もの人々が強制収容所に閉じ込められています。中国当局は「再教育施設」と称し、職業訓練しているだけ、などと言い訳していますが、実態は刑務所同然。環境は先進国の刑務所よりもはるかに劣悪です。狭くて寝る場所もないほどなので、2時間おきに交替で横になっていた、という証言もあります。
photo:Human Rights Watch
洗脳
強制収容所では中国語を学ばされ、国家主席の長寿を祈ったり中国共産党体制を賛美する歌を歌わせられるなどします。ここではイスラム教への信仰は罪とされ、自分の罪について反省文を書かされます。イスラム教を捨て、代わりに中国共産党を崇めるような洗脳教育が行われています。
拷問
強制収容所では尋問のため、あるいは些細なことの罰として、さまざまな拷問が行われます。中には生爪を剥がす、生皮を剥ぐといった凄惨なものもあります。拷問に耐えられず「もうわたしを殺して!」と懇願したという女性の証言もあります。この写真は狭いところに閉じ込めるという拷問。頭を上げることも手足を伸ばすこともできません。長期間閉じ込められて骨が変形する人もいるといいます。
収容の後遺症
強制収容所で受けた拷問によって身体に障害が残ったり、半身不随になる人もいます。もちろん強制収容所の中で命を落とす人もいます。(強制収容所を脱出した人たちは、目の前で亡くなる人を何人か目撃したと証言しています。)
レイプ
「収容施設では毎晩女性たちが連れ出され、覆面をした中国人の男にレイプされていた」「男たちは私に、彼女たちの服を脱がせて手を動かせないようにした後、部屋を出るよう命じた」「(男たちは)かわいくて若い収容者を選ぶために金を払っていた」などの証言から、看守がウイグル人女性たちを性奴隷化し、外部の中国人から金を取って儲けていることが伺えます。
また、拷問としての集団レイプや性的虐待も組織的に行われています。
孤児院
両親とも強制収容所に入れられてしまうと、子どもは孤児院に入れられます。面倒を見るのは漢人で、会話は中国語です。何年かすると子どもはウイグル語を忘れてしまい、将来両親と会ってもウイグル語で会話することができなくなります。
ウイグル語の抹殺
学校ではウイグル語の使用が禁止され、北京語で授業が行われるようになりました。子ども同士も北京語で会話しなければならず、北京語がうまくしゃべれない生徒は黙りこくっているといいます。学校からはウイグル語の本も姿を消しました。言語というもっとも大切な文化の基本が失われようとしています。10年ほど前は子どもたちは民族衣装を着て登校していましたが、今はそれも許されません。 photo:bitter winter
宗教の禁止
ウイグル人のアイデンティティーを奪うため、イスラム教の信仰も禁止されるようになりました。モスク(礼拝所)は破壊されたり、中国共産党の施設に転用されたり、あるいは酒(イスラム教で禁じられた)を提供するバーに改装されるなどしています。これはイスラム教徒の誇りを傷つけるものです。イスラム教で禁じる豚肉を食べることが強要されることもあります。
漢人との同居
ウイグル人の家には“親戚”と称する漢人が割り当てられ、家に無料で寝泊まりし飲み食いすることになっています。彼らの監視の目があるために、家の中でも、家族同士でも、決して中国共産党政権に批判的な話はできません。父親が強制収容所に入れられた家に男性がやってきて、母親や娘がレイプの被害にあったり、しかたなく結婚することになる人もいます。こうして意図的にウイグル人と漢人との混血が進められています。 photo:Human Rights Watch
強制不妊
不妊手術の強制など行っていない、と中国当局は主張していますが、皮肉にも中国当局の公式データが、それが嘘であることを物語っています。わずか4年の間に不妊手術の件数が19倍にも急増しているのです。強制しない限り、どうしたらこのような急上昇が起こり得るというのでしょうか。
また、収容所を出てから不妊症と診断される女性もおり、収容所内で頻繁に行われる投薬や注射はウイグル人の不妊化が目的だと推測されます。
中国共産党はウイグル人を根絶やしにしようとしています。
強制労働①
多くのウイグル人がはるか遠い沿岸部などに強制的に移送されています。鉄条網で囲まれた寮に住まわされるなど、逃亡不能な監視下に置かれ、工場で奴隷のように働かされています。中国共産党にとっては経済的利益だけでなく、ウイグル人を離散させ、コミュニティーを分断し、民族の結束を奪うことも目的のひとつでしょう。
強制労働②
ウイグルの地域内でももちろん強制労働は行われています。綿花の畑ではいたいけな幼児たちが多く働いています。屋外での作業には逃亡不能な幼児が好都合と判断しているのかもしれません。ウイグルの特産品としては綿花、トマト、また太陽光パネルの原料のシリコンなどがあります。搾取の上に成り立つこうした商品を買わないように注意しましょう。
臓器狩り
中国共産党は臓器移植を1兆円産業として推進しています。普通の国なら2~3年は待つ臓器移植が中国では2~3週間で可能。その理由は生きた人間を殺して臓器を収奪しているからに他なりません。その犠牲となるのが ウイグル人 や法輪功学習者などです。この写真が示すように、ウイグルのカシュガル空港には臓器専用レーンが設けられていました(2018年撮影)。ここから一体どれだけ多くの臓器が空輸されていったのでしょうか。
ウイグル人は宗教的理由で酒を飲まないため、臓器が健全である場合が多く、また中東のイスラム諸国にとっては、宗教的禁忌である豚肉を食べている人間の臓器は受け入れがたいため、同じイスラム教徒であるウイグル人の臓器の需要が高いという説もあります。